Apple Watchの健康管理機能は意外に普通?既に次期モデルが話題に!

September 12th, 2014

Appleはウエアラブル端末「Apple Watch」を発表。お洒落なデザインで話題となっているが、健康管理に限ると、画期的な機能は登場しなかった。Apple Watchは高機能ウエアラブルと言われてきたが、基本機能の搭載に留まった。しかし、これは出発点で、次期モデルに搭載される高機能センサーが、既に話題となっている。

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二つの健康管理アプリ

Apple Watchは健康管理機能を二つのアプリで提供。それらは「Activity App」 (上の写真左側、出典はいずれもApple) と「Workout App」 (同右側)。Activity Appは活動状態をモニターする。アプリは三つの機能で構成され、活動状況がグラフで表示される。「Move」は消費カロリー量を、「Exercise」は運動量を、「Stand」は立っている時間を示す。一日の目標値を設定し、それに到達すると円グラフとなる。

Standとは聞きなれないコンセプトであるが、一時間のうちに一回以上立ち上がった回数を記録。仕事中に椅子に座ったままでなく、立ち上がることを奨励している。最近では、長時間座っていることは、喫煙と同じくらい健康に悪いと言われている。Standは、一日12時間のうち、各時間で立ち上がることを目標値としている。

Work Appはトレーニングのためのアプリ。ランニング、ウォーキング、サイクリングなどで使う。アプリは過去の履歴を参照し、目標を自動で設定する。目標値は走行距離や走行時間など。勿論、利用者がマニュアルで変更できる。トレーニングをしている最中は、途中経過情報を表示し、目標を達成すると本物そっくりのバッジを貰える。

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センサー情報を解析

Apple WatchはiPhoneとペアリングして利用する。Apple Watchは加速度計と光学センサー (上の写真、四つの円形の部分) を搭載しており、それぞれ、体の動きと心拍数を計測する。iPhone側に搭載されているGPSとWiFiで位置を把握する。またiPhone 6に搭載されるM8コプロセッサーは気圧差の測定ができ、垂直方向の移動(階段の上り下りなど) を測定できる。Activity AppやWorkout Appは、これらセンサーで収集した情報を利用する。アプリで解析した情報は健康管理プラットフォーム「HealthKit」で管理され、医療機関と共有することができる。

光学センサーに特徴あり

Apple Watchは、上述の通り、背面に光学センサーを四基搭載している。センサーは可視光と赤外線のLED光源を持ち、フォトダイオードで反射波を読み取る。腕表面の血管に光をあて、その反射波から心拍数を測定する。心拍数測定では、ECGのように電気信号を読み取るのが一般的で、病院などで使われている。ウエラブルでは、心拍数測定に、可視光か赤外線のどちらかを使う。これに対しApple Watchは、両者を併用する点に特徴がある。

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リアルタイムで心拍数が測れるか

Apple Watchは腕の血管の血流を読み取り、心拍数を算定する。高機能スマートウォッチBasisも同じ方法で心拍数を測定する。但し、Basisは赤外線だけでセンシングする。Basisは心拍数を測定する際は、静止状態である必要がある。運動しながら測定することはできない。つまり、トレーニング中にリアルタイムで心拍数を把握できない。Appleは前述の通り、二つの光源で心拍数を測定する。Appleは詳細機能については公開しておらず、運動しながらApple Watchで心拍数を測定できるのか、関心が集まっている。因みに、BasisはIntelに買収され、高機能ウエアラブルでは、Apple対Intelの構図が生まれた。

Apple Watchは心拍数の測定結果をコミュニケーションで利用している。これはDigital Touchという機能の一つで、利用者の心拍を相手に送ることができる (上の写真)。受信者は送信者の心臓の鼓動を腕で感じることができる。離れているカップルが使うのか、今の気持ちを振動で伝えることができる。

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以外に標準的なセンサー

これらの機能は概ね他社から提供されており、革新的センサーと言う訳ではない。なぜ、Apple Watchは標準機能に留まったのか、議論が起こっている。その一例がスリープトラッカー。これは睡眠状態をモニターするセンサーで、FitBitなど多くのウエアラブルに搭載されている。Apple Watchにスリープトラッカーが搭載されなかった理由は、バッテリー容量と言われている。バッテリーは一日しかもたず、毎晩充電する必要がある。このためApple Watchをつけたまま寝ることはできない。一方、Appleは睡眠研究の第一人者Roy Raymannを採用し、開発を重ねている。この問題が解決すると、スリープトラッカー機能が搭載されると言われている。

センサーよりファッション性を優先

Apple Watchは、フィットネス情報だけでなく健康情報を収集し、HealthKitに格納する。Appleはこれらの情報を病院と共有し、治療に役立てる構想を打ち出している。そのためには、Apple Watchで身体情報を幅広く収集する必要がある。前述の通り、このための高機能センサーは、搭載が見送られた。今回は光学センサーで心拍数計測だけに留まった。これはファッション性を優先し (上の写真)、高機能センサーを無理やり実装することは避けたためと思われる。まずは、ファッションや使い易さを優先したデザインとなっている。また一説では、AppleはFDA (アメリカ食品医薬品局) の認可が必要な医療機器としてのセンサーを、あえて搭載しなかったとも言われている。

次期モデルで血圧、心電図、血糖値などの測定ができるのか、すでに議論となっている。今回の発表で、Apple Watchのスタートラインが明らかになり、これからの技術進化に期待が寄せられている。

「Apple Pay」で決済サービス事業に参入!Apple Watchから利用できる

September 10th, 2014

Appleは9月9日、スマートフォン「iPhone 6」とウエアラブル端末「Apple Watch」を発表。更に、Appleは決済サービス「Apple Pay」を発表。iPhone 6やApple WatchのNFC (近距離無線通信) 機構でカード決済ができる。Apple Watchは洗練されたデザインで、アップルらしい製品仕立てとなった。

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お洒落な製品

Apple Watchは三つのモデルから成り、それぞれ、「Watch (標準)」、「Watch Sport (スポーツ)」、「Watch Edition (ハイセンス)」。使う目的によりデザインが異なる。上の写真 (出典はいずれもApple) はWatch Edition。フレームは18Kイエローゴールドでバンドは赤色レザー。

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このモデルを身に付けると上の写真のようなイメージとなる。お洒落な製品で消費者の心に訴求する。ディスプレイサイズは38mmと42mmで大小二つのモデルを投入。出荷は2015年初頭で、価格は349ドルから。

Apple Payとは

iPhone 6とApple Watchに次ぐ発表ハイライトはApple Pay。Apple PayはNFCによる決済サービスで、おサイフケータイのアップル版と言える。但し、通信プロトコールは異なる。Apple PayはiPhone 6とApple Watchで利用できる。

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iPhone 6でApple Payを使う際は、指をTouch IDにあて、デバイスをリーダーにかざす (上の写真)。Touch IDで本人認証を行う。支払いが完了すると、デバイスが震えて知らせる。

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Apple Watchで支払いする際は、下側のボタンをダブルクリックし、リーダーにかざす (上の写真)。Appleは認証方式については言及しなかった。(Watch背面のセンサーでバイオメトリックな情報を読み、これを認証で利用するのか。) 読み込みが終わると、Watchが震えて知らせる。

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アプリ内でも利用できる

Apple Payはアプリ内の支払いに利用できる。アプリで買い物して支払いする際は、「Apple Pay」ボタンにタッチし、指をTouch IDにあてる。上の写真左側は、レストランPanera Breadでランチをオーダーしている様子。中央は大手デパートTargetでの買い物。右はライドシェアUberで車を呼んでいるところ。いずれも画面最下部のApple Payバーにタッチして支払いする。

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カードの登録

Apple Payのセットアップはシンプル。クレジットカードやデビットカードをPassbookに格納する (上の写真左側)。チケットなどを入れておくPassbookが財布となる。iTunesにカードを登録している場合は、カードのSecurity Codeを入力し、Passbookに移す。新規にカードを登録する際は、カードの表面をカメラで撮影して、カード情報を読み込む (同右側)。

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Apple Payのセキュリティ

カードをPassbookに格納する際は、カード番号ではなく、デバイスに固有の番号「Device Account Number」が生成される。これを暗号化して、デバイスのSecure Elementに格納する。Device Account Numberはデバイス内に留まり、Appleサーバーには格納されない。

支払処理では、トランザクション毎に固有な番号が生成される。Device Account Numberとこの番号が決済システムに送信される。所謂、ワンタイム・トークンによる決済方式で、クレジットカード番号やデビットカード番号が送信されることは無い。

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iPhone 6やApple Watchにカード番号が格納されないため、デバイスを紛失してもカード情報は洩れない。デバイスを紛失した際は、「Find My iPhone」機能を使って (上の写真)、デバイスを「Lost Mode」にする。これでApple Payなどの機能が使えなくなる。

既に多くのパートナー

Apple Payは、Visa、MasterCard、American Expressに対応している。Apple Payを使える小売店舗は、Macy’s、Walgreens、Whole Foods、Apple Storeなど22万店舗。Apple Payを利用できるアプリは、Groupon、OpenTable、Starbucks、Target、Uberなど10アプリ。カード会社はApple Payでカードが使われる毎に、Appleに手数料を支払うと言われている。iPhone 6やApple Watchでカードを使うことで、消費者の購入金額が増えるとみている。

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アメリカ市場に受け入れられるか

日本では馴染みのおサイフケータイ機能であるが、アメリカではほとんど使われていない。Googleは「Google Wallet」でおサイフケータイ機能を提供しているが、あまり人気が無い。このためGoogleは、Google Walletをオンライン決済を中心に展開している。

このところTargetなどが攻撃に合い、クレジットカード情報が盗まれる被害が続出している。Apple Payは決済処理でカード情報を使わないため、このような問題を回避できる。また、Apple Watchで支払いができ、ポケットやバッグからスマートフォンを取り出す必要はない。AppleがNFC決済ビジネスに参入することで、市場が活性化するか、期待が寄せられている。

【緊急レポート】 Apple iWatchはおサイフケータイ機能搭載か!?

August 29th, 2014

Appleは9月9日に、次期スマートフォン (通称iPhone 6) とウエアラブル端末 (通称iWatch) を発表すると言われている。発表を直前に控え、主要メディアは新製品の踏み込んだ内容を報道している。iPhone 6とiWatchはNFC (近距離無線通信) 機構を搭載し、決済サービスに使われる。Appleは金融サービス事業に乗り出すことが見えてきた。

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白亜の特設会場

Appleは本社キャンパス近くのFlint Centerで、製品発表を行う。会場に隣接して、白亜の建造物 (上の写真) が建てられ、地元で話題となっている。ここに新製品が展示され、スマートホーム「HomeKit」のデモが行われるとの見方もある。

iWatchで決済する

iWatchは健康管理ウエアラブルと言われてきたが、NFC機構も搭載される見込みだ。iPhone 6にもNFC機構を搭載すると言われている。日本では馴染みの機能で、おサイフケータイやSuicaで使われている。iPhone 6やiWatchをリーダーにかざすだけで、支払いができる。決済は登録しているiTunesで行う。

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本人認証はどうするのか

Appleはセキュリティ機能を強化し、iPhone 6とiWatchで、異なるワンタイム・パスワードを導入する。iPhone 6では「Touch ID」 (上の写真) を踏襲し、指紋認証で本人を確認する。ではiWatchではどうするのか。手がかりになる情報は無いが、バイオメトリック情報をセンサーで読み込み、認証に使うのかもしれない。ECG (心電図) を認証で利用している事例もある。

Amaerican Expressなどと合意

主要メディアRe/codeは、AppleはAmerican Expressと、iPhone 6での決済システムについて合意したと報道。iPhone 6をクレジットカードやデビットカードとして利用する。Bloombergは、American Expressに加え、VisaとMasterCardとも合意に達したと報道。Bloombergは明確に、NFC機構を使った決済システムであるとしている。「Apple Wallet」が生まれることとなる。

大規模な既存ユーザを持っている

NFC決済ではiTunesインフラを利用する。Apple Storeで買い物をするように、店舗で買い物をした際に、iPhone 6やiWatchから、iTunesにアクセスし、登録しているクレジットカードで決済する。iTunes顧客数は8億人で、この決済システムが登場すると、Appleは一躍、大手カード会社となる。Appleが金融サービスに乗り出すことを意味する。

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アメリカではNFC決済が流行っていない

しかし、アメリカではNFC機構での決済システムは人気が無い。Googleは「Google Wallet」 (上の写真) でおサイフケータイ機能を提供しているが、余り利用されていない。アメリカで販売されているスマートフォンは、20%しかNFC機構が搭載されていない。普及は大きく遅れている。理由は利便性で、カードをスワイプするのと、スマートフォンをかざすのと、大きな違いは無い、というのが一般的な意見。

Apple Walletは成功するのか

ではAppleのおサイフケータイは成功するのか。やはり鍵はiWatchで、リストバンドで買い物できると、NFC決済の便利さが大幅に上がる。ポケットやバッグからスマートフォンを取り出す必要が無く、iWatchで支払いができるのは便利。これが決め手で、Appleが決済サービスに進出することを決めたのか、発表が待たれる。

このアイディはベンチャー企業から

リストバンドで決済するシステムはAppleが最初ではなく、既にベンチャー企業「Bionym」から登場している。同社はカナダのトロントに拠点を置き、「Nymi」というリストバンドを開発している。リストバンドのセンサーが、前述の通り、利用者のECG (心電図) を読み取り、本人を確認する。

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リストバンドがリモコン

小売店舗で買い物をした際には、レジのリーダーにリストバンドをかざすだけで支払いが完了する (上の写真)。但し、通信方式はBluetoothを利用。自動車のトランクの前で腕を上げるしぐさをすると、トランクが開く。これはNymiに搭載されているモーション・センサーが腕の動きを感知して、トランクを開く指示を自動車に発信するため。

リストバンドでスマートホーム

自宅に帰りドアの前に立つと自動でドアがアンロックされる。これはNymiのProximityセンサーが使われ、レンジに入るとドアが開錠される。部屋に入ると、Nymiはスマート家電と交信し、空調のスイッチを入れ、テレビの電源を入れる。

iWatchHomeKitの連携

この事例を見ると、iWatchはHomeKitと連携し、スマートホームのコントローラとなりえる。iWatchからスマート家電を操作するというストーリーが成り立つ。前述の白亜の建物は、スマートホームをデモするために建設された、という解釈も分かる。

iWatchの出荷が遅れる

既に報道されているように、iWatchは二つのサイズで提供され、ディプレイには曲面OLEDが使われる。搭載しているセンサーで、健康状態やエクササイズをモニターする。収集したデータは健康管理クラウド「Health」に保管する。iWatch出荷については、量産の準備が間に合わず、年内は無理との見方がある。Appleは11月の出荷を目指していたが、遅れることになる。生産は台湾Quanta Computer が行う。

iWatchのキラープアリは何か

発表直前でiWatchの輪郭が見えてきた。多くの企業からスマートウォッチが出荷されているが、利用者のハートを掴むのに苦戦している。搭載している機能がスマートフォンと重複し、スマートウォッチの存在意義が問われている。iWatchはウエアラブルでしか提供できない機能を示せるか、発表まで一日半となった。

Googleは「翼プロジェクト」で無人飛行機を開発、物流ネットワーク革命が始まる!

August 22nd, 2014

Googleは、8月28日、高度研究所Google Xで無人航空機 (Self-Flying Vehicles) を開発していることを明らかにした。これは無人ヘリではなく、翼と一体になった飛行機で、高速で長距離の飛行ができる。Googleは、自動運転車 (Self-Driving- Car) の次は飛行機で、物流ネットワークの改革に着手した。

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プロジェクトの概要

このプロジェクトは「Project Wing」と呼ばれ、二年間にわたりGoogle Xで研究開発が行われてきた。無人航空機の外観は上の写真の通りで、飛行機全体が主翼となっている”Blended Wing”構造。座っている状態から離着陸する”Tail Sitter”方式を採用。滑走路は不要で、上空で水平飛行に移り、高速で長距離の飛行ができるのが特徴。

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Googleは研究成果を、オーストラリア・クイーンズランド州におけるデモ飛行で公開した。これは物資輸送のデモで、農場主にドッグフードを届けるというもの。無人航空機は近くの農場を飛び立ち、事前にプログラムされたコースに沿って飛行する (上の写真)。

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上空からワイヤーで荷物を下ろす

目的地に到着すると、上空でホバリングを行い、荷物ベイからパッケージをワイヤーで地上に下ろす (上の写真)。ワイヤーと荷物を接続している機構を「Egg」と呼び、荷物が地上に着地したことを検知してリリースする。無人航空機はEggに搭載しているセンサーとワイヤーの長さで、着地したことを判断する。もし途中で何かに引っかかった場合は、それを検知し、自律的に対応する仕組みとなる。無人ヘリは地上に着陸して、人が荷物を降ろすが、Project Wingは上空から無人で荷物を下ろす点に特徴がある。Googleは、上記の他に、救急医薬品、キャンデー、飲料水の輸送デモを行っている。

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次世代の流通基盤構築

無人航空機は四基のローターを搭載し、幅は1.5メートルで、高さは0.8メートル。重さは8.5キロで1.5キロの貨物を搭載できる。テール部分にコンピュータが積まれ、その隣にはIMU (慣性計測装置) を搭載。IMUは加速度計とジャイロで、機体の速度や方向などを把握する。先頭部分にはGPS装置を、テール部分にカメラを搭載している。Googleは無人航空機の用途を、地震や洪水で孤立した住民に、支援物資を空輸するためとしている。将来は、一般消費者に、短時間で物資を輸送するために利用する。Googleは無人航空機のキラーアプリは運輸であると判断し、次世代の流通基盤構築に焦点をあて、技術開発を加速している。

ブータンにおける実証実験

ベンチャー企業も無人航空機を活用し、物流ネットワーク構築に取り組んでいる。Matternetというベンチャー企業は、開発途上国向けに、無人ヘリを使った物資輸送ネットワークを開発。同社はブータンで大規模なパイロットプロジェクトを展開した。ブータンは人口に占める医師の数が少なく、かつ、山岳地帯で病院への通院が困難を極める。Matternetはブータン政府とWHO (世界保健機関) からの要請を受け、首都の国立病院 (National Referral Hospital) と地方の三か所の保健所を無人ヘリで繋いだ。

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このプロジェクトでは4台の無人ヘリが使われた。上の写真は国立病院でのデモ飛行の様子。無人ヘリは2キロの荷物を搭載でき、航続距離は20キロメートル。無人ヘリは、事前に設定されたステーション (Landing Station) から飛び立ち、目的地のステーションに着陸する。一連の飛行はアルタイムで監視される。無人ヘリが運ぶ荷物は病院からの医薬品やワクチンなど。また患者から採取した血液も運ぶ。ブータンは山岳地帯の国で、道路事情は必ずしも良くない。このプロジェクトは、道路インフラが整備されていない地域で、無人ヘリによる物流ネットワークが効果を上げることを実証した。

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無人機で携帯電話のようなネットワーク

Matternetのビジョンは、発展途上国の道路が整備されていない地域に、無人航空機で物流ネットワークを築くこと。アフリカ・サハラ砂漠以南では、雨期には85%の道路が通行できなくなる。この地域で無人航空機で輸送ネットワークを構築し、医薬品を空輸することを目指している。ステーションをネットワーク状に配置しこれらを無人航空機で結ぶ (上の写真)。無人ヘリは飛行距離が限られているため、ステーションでバッテリー交換をする。複数ステーション経由して目的地に到達する。

Matternetは、無人航空機を使った大規模な輸送ネットワークを構築する際に、如何に安全性を確保するかについても検討を始めた。無人航空機自体の安全機構や、無人機同士での衝突回避メカニズムが必要となる。更に、無人航空機や物資を盗難から守る手立ても必要となる。Matternetはブータンでのパイロットプログラムに先立ち、ドミニカ共和国やハイチで、無人航空機による医薬品輸送の試験を行っている。発展途上国では電話通信回線が整備されてなく、携帯電話が通信インフラで重要な役割を担っている。Matternetは、これと同様に、道路が整備されてない国々で、無人航空機による物流ネットワーク構築を目指している。

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AmazonPrime Air開発中

Amazon CEOのJeff Bezosは昨年12月、無人ヘリによる商品配送デモ飛行を公開した。これは「Prime Air」と呼ばれ、大きな話題となった。Prime Airで配達できる商品重量は5ポンドまでで、配達時間は30分以内。配送距離は配送センターから10マイル以内としている。無人ヘリは電池で稼働し、配送先のGPSコーディネートを入力すると、自動で飛行する仕組み。

Prime Airは会社PRビデオだと受け止められていたが、Amazonは実際にPrime Airの技術開発を展開している。Amazonは、無人航空機での商品配送を、ビジネスに取り入れようとしている。アメリカでは無人航空機の商用飛行が禁止されているため、AmazonはFAA (アメリカ連邦航空局) のテストサイトで試験を繰り返している。AmazonはFAAに対して、自社敷地内での試験飛行を認めるよう嘆願したことを明らかにした。Prime Airは性能が大幅に向上し、時速50マイルで5ポンドの荷物を積んで飛行できるようになった。Amazonは、航続距離を伸ばし、搭載しているセンサーで障害物を避ける機能などを開発している。

無人航空機で物流インフラ構成

上述の通り、アメリカではFAAの規制により、無人航空機の商用運転が認められていない。このためProject Wingのデモは、運用を認めているオーストラリアで実施された。FAAは、連邦議会や市場からの圧力で、無人航空機を航空機管制システムに統合する方向で準備を進めている。FAAは「ドローン解禁」のスケジュールを示していないが、早ければ2015年とも言われている。無人航空機の商用利用は、写真撮影、治安維持、農業などが中心である。一方、GoogleやAmazonなどは、無人航空機を物流インフラのコア技術として位置づけている。両社を中心に、無人航空機を使った物流ネットワーク改革が始まった。

Apple iWatchはスリープトラッカー搭載か?睡眠測定センサーは生活必需品!

August 15th, 2014

健康管理ウエアラブルは、運動量の計測に加え、睡眠の質をモニターする。Appleが発表予定のiWatchも、睡眠状態を計測するセンサーを搭載すると噂されている。ベンチャー企業からは、スリープトラッカーの登場が相次ぎ、睡眠を解析する技術が急速に進歩している。

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Appleで睡眠の研究が始まる

Appleは昨年、大手家電メーカーPhilipsから、睡眠研究科学者Roy Raymannを採用した。Raymannは睡眠研究の第一人者で、ウエアラブルやセンサーの知識も豊富で、睡眠の質を向上する技法の研究を行ってきた。iWatchは健康管理とフィットネスのためのウエアラブルと言われている。Raymannの移籍により、iWatchにスリープトラッカーが搭載される可能性がぐんと高くなった。

眠りと環境をモニターする

新興企業からもユニークなスリープトラッカーが登場している。Helloはサンフランシスコに拠点を置き、スリープトラッカー「Sense」を開発している (上の写真)。Senseは睡眠の状態と、寝室の環境を測定し、安眠を得るためのアドバイスを行う。Senseは睡眠の状態として、深い眠り、浅い眠り、起きている時間などを計測する。同時に、Senseは、騒音、明るさ、温度、湿度、微粒子などの環境状態を測定する。両者のデータから睡眠に最適な条件を把握し、安眠のためのアドバイスを行う。また、Senseにはスマートアラーム機能があり、睡眠サイクルを考慮して、最適なタイミングで目覚ましを鳴らす。浅い眠りの時に、爽快に起床でき、上の写真のようにSenseに手をかざすと、目覚ましが止まる。SenseはクラウドファンディングKickstarterで230万ドル募り話題となった。製品価格は129ドル (プレオーダ) で、出荷は2014年11月の予定。

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Senseの利用方法

製品は三つのコンポーネントから構成される。前述の「Sense」は球状センサーで、ナイトスタンドに置いて、寝室の環境を測定する。「Sleep Pill」は小型センサーで、枕に装着し、睡眠の状態を計測する。このSleep Pillが眠りの質を把握する。これらセンサーをスマホの専用アプリで制御する。上の写真はSenseをテーブルに置き、Sleep Pillを枕に取り付け (白色の円形のデバイス) 使用している。

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Senseは測定結果を専用アプリに表示する。上の写真がその様子で、睡眠スコアーを「Sleep Score」として表示 (左側画面)。スコアーは良く眠れたかの指標で、寝室環境、屋外要因、睡眠の質が勘案される。寝室が最適な温度で、外部からの騒音が無く、安眠できたかが、100点満点で示される。下段のグラフは眠りの深さを示している。グラフが途切れている箇所は、夜中に目覚めたことを示す。Senseは睡眠中の騒音を録音するため、再生して、夜中に目覚めた理由を確認できる。更に、Senseは睡眠を妨げた要因を解析する。右側画面がその様子で、室温が高すぎたと結論付けている。Senseは利用者の好みの温度を学習し、最適な室温を推奨する。

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Senseは数多くのセンサーを搭載

枕に装着するSleep Pill (上の写真、中央円形のデバイス) は6軸加速度計とジャイロを内蔵し、睡眠中の動きを検知する。センサーは動きから、眠りについたことを把握し、深い眠りなのか、寝返りを打っているのかを認識する。目覚めも自動で検知する。二人で一緒に寝ている時は、パートナーもSleep Pillを装着できる。相手がいびきをかいたり、寝返りを打つことを検知し、睡眠を妨げている要因を把握する。

Senseは五種類のセンサーを搭載。ライト・センサーは寝室の明るさを測定。寝室が暗い方が安眠できるとされている。温度と湿度センサーで温度と湿度を測定し、利用者の好みの条件を学習する。微粒子センサーは寝室内の微粒子を検出。花粉などを検知でき、花粉症対策を行うことができる。距離センサーで利用者の手の動きを検出し、アラームを止める。SenseはBluetooth LEでスマホと通信し、計測データを送信する。SenseとSleep Pill間はANTで交信する。因みにSleep Pillは防水加工されており、誤って枕カバーと一緒に洗濯しても壊れない。

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スマホで睡眠状態をモニター

専用センサーを買わないで、スマホの加速度計を使ったスリープトラッカー・アプリで、睡眠状態をモニターできる。Azumioはカリフォルニア州パロアルトに拠点を置くベンチャー企業で、デジタルヘルス・アプリを開発。数多くのアプリを提供しているが、その中で「Sleep Time」アプリは睡眠状態をモニターする (上の写真)。アプリで目覚ましをセットし、スタートボタンを押して利用する (左側画面)。スマホは枕の下に、ディスプレイ面を下にして置いておく。アプリは、床に入ってから朝目覚めるまで、利用者の動きで睡眠状態をモニターする。測定する項目は、浅い眠り、深い眠りとREM睡眠、起きていた時間など (右側画面)。アプリはこのデータから、眠りの効率を表示する。上のグラフでは76%であるが、快適な眠りには85%以上が必要とされ、改善の余地があることを示している。

このアプリを使っているが、睡眠の質を客観的に把握でき、快眠できなかったときは、その原因を探ることもできる。今まで闇の部分であった睡眠の解析をアプリで手軽に行え、健康管理での大きな前進となった。一方、明らかに間違いと分かる計測結果が表示されることもあり、スマホで計測することの限界も感じる。精度の高いデータを求めるには、Senseのような専用センサーが必要となる。睡眠解析は健康管理の重要な部分で、スリープトラッカーが日常生活の必須機能になっていることを感じる。